バイク整備 タンクのサビ取り
バイクのガソリンタンクに錆が浮いてしまったので錆取りをしました。
二輪の燃料タンクは錆びます
バイクのタンクというのは一部を除き基本的にガソリンタンクは鉄製なので、気温差で結露が起こったりすると錆びてしまうのです。
特に寒暖差が大きい冬場などはタンクを満タンに入れたほうがいいといわれるのはこのためです。
タンクの上側はガソリンが減ると空洞になり、特に結露しやすいので綺麗にガソリンが入っていたところまで境界線が出来ています。
腐ったガソリンで起こった不調
加えて1年ほど放置していたのでタンク内のガソリンが腐ってしまい、べたべたするガム質に変質してしまいました。
おかげで燃料ポンプもこのありさま。
他にも以下の様な不調が起きていました。
・変質したガソリンでスロットルバルブが固着するようになってしまい、アクセルを全閉から開ける際に引っかかるようになっていた。
・エンジンが高回転の時にアクセルに対しての反応が悪かったりといまいち調子が良くない。
一応ワコーズのヒューエルワンを入れてはいましたがさすがに駄目だった模様。
嘆いても仕方がないので、 サビ取りを行います。
錆取りの手順
と言った流れで進めます。(タンクの脱着は省略します)
錆びとり後はコーティングを行いますが、それはつぎのお話で
1.腐ったガソリンの処理
抜いたガソリンはガソリン携行缶に入れてガソリンスタンドで処分してもらいました。
リッター辺り数百円とられましたが、危険物でもあるのでやむを得ません。
冬場のガソリンを抜いたりする作業は気休めですが曇りの日まで待ってから、静電気対策に周囲に水を撒いておいて湿度を上げてから作業をしました。
あと消火器もあったので手元に用意しておきます。
設備も無いですし、一人での慣れない作業の時は慎重すぎるくらいでいいと個人的には考えています。
2.タンク内の洗浄
ガソリンを抜いたら油分を除去するため、中性洗剤でタンク内を洗浄します。
普通に台所洗剤でOKです。
ケルヒャーとかの高圧洗浄機があれば軽い錆などは水圧で落ちるのでさらに作業が楽になると思います。
マスキング
作業の前には傷つき防止のためマスキングテープで保護しておきましょう。
錆取り剤を入れる前に
錆取り剤を入れる前に見える範囲のサビは落としておきました。
CB400SB(NC42)は幸い燃料ポンプを入れていた穴が大きめなので、手を入れてワイヤーブラシとスチールウールで擦ることが出来るので写真のようにして作業をしました
サビがそこまで酷くなかったのか、表面的なモノだったので軽くこするだけで簡単に落ちました。
3. タンククリーナーの投入
錆取り材はワコーズ、花盛G辺りがメジャーですが、単純に一番安いAZ のものをAmazonで購入しました。
タンクの保温
錆取り剤はお湯で20倍に希釈し、錆を落とし易くするために大きめのボルトとナットを10個ほど一緒に入れておきます。
錆取り剤をいれたら、錆とクリーナーの反応を良くするために電気毛布で加熱し、プチプチでくるんで保温をした状態にします。
結構重いですが、たまに振って24時間後は画像のとおり赤茶色の沈殿物が混ざった色になっていました。
クリーナーで取り切れなかった錆は
ただ完全には落ち切っていなかったようで、デンタルミラーなどでタンク内を見ると端の方にはまだ錆が残っていました。
デンタルミラーは歯医者で使うようなこんな鏡です。
次善の策として、会社で貰ったフレキシブルライトにスポンジやすりをタイラップで固定して物理的に錆を落としました。
LEDライトはこれと同じ品だと思います。
スポンジやすりはこんなやつ。安心と信頼の3MじゃなくてもホームセンターのPB品でも大丈夫です。 ♯320番くらいの比較的粗目のものが錆を落とすのには都合がよろしいかと。
4.錆は落ちたが・・・
錆取り剤を抜いて、中を洗浄したらこんな感じになりました。
AZのタンククリーナーには錆の再発を防止するリンス効果があるようなので、取説の通りに少し残しておいたタンククリーナーですすぎを行いました。
しかしながら数分でタンク内部が変色し始めたので、再発防止のためにもコーティングを行います。
つづく