バイク整備 タンクキャップの分解
今回はガソリンタンクキャップの清掃です。
1.分解する理由
前回、前々回とガソリンタンクのサビ取りとコーティングをしましたが、サビ取りの時にガム質がついてしまい、キーを回す時も動きが渋くなってしまいました。
実は以前にも給油の際にキーを回してもキャップが上がらなくなることが何度かありました。その時はキャップを押したりしているうちに開くようになったのですが、その時から中の構造が気になっていたので分解してみたかったというのがあります。
2.分解
はじめにマイナスドライバーなどで矢印の先のリング状のストッパーを外します。
そうするとタンクとの気密性を保っているゴムのパッキンが外れます。
パッキンを外すと凹があるリングが見えてくるので
ロックスライドに合わせてリングを外します。
スライドを押して、テーパーのあるフランジとプラスねじ3個を外します。
そうするとフランジが外れてその下にあるスプリングが見えてきます。
裏側はこんな感じ
キーシリンダーの先端も汚い・・・
やはり可動部のところどころに汚れがたまっていて、動きが渋くなっていたようです。
ロック機構はゴムの板を外すとオーリングのついたプラスチックとスプリングが出てきます。
この部品が入っていた穴には小さな横穴が開いていて、タンク内の圧力を調整していたようです。
3.清掃
ここまできたら清掃に移ります。
洗浄は歯ブラシと湿式エアフィルタのクリーナーで行いました。
清掃後はこんな感じ。
注意点としてはパーツクリーナーなどはゴムの部品があるので、ゴム、プラスチック対応品でない限りやめたほうがいいでしょう。
ゴム、プラスチック対応のパーツクリーナーがAZから販売しているようです。
シリンダー部はキーを引く抜くとロック板がばらばらになるので、差し込んである順番を注意しましょう。一応フランジは金属と擦れるのでピカールで磨いておきました。
摺動部とオーリングは軽くシリコングリスを塗っておきます。
あとは逆の手順で組み立てておしまいです。
4.組み立て後は
清掃後はまるで新車の時のようにスムーズに開閉が出るようになりました。
ガソリンタンクキャップはサービスマニュアルにも分解の手順が記載されていない部品ですが、そこまで難しい構造ではないので、動きが渋かったりする方は一度分解をお勧めします。また作業は自己責任でお願いします。